「カーラッピングマスター日本一」の栄冠は誰の手に?WORLD WRAP MASTERS JAPAN 2024
2024/09/15
一般社団法人日本カーラッピング協会(JCWA)が2024年9月11日から13日まで東京ビッグサイトで行われたサイン&ディスプレイショウ 2024内において、「第5回 WORLD WRAP MASTERS JAPAN 2024」を開催いたしました。今回はプロ同士の熱き戦いの模様をレポートします。また、3日間すべてライブ配信を行っておりましたので、現場の熱気とプロの技を是非お楽しみください。
目次
WORLD WRAP MASTERS JAPAN 2024
今回で5回目を迎えたこの大会。カーラッピングインストーラーによる技術選手権です。カーラッピングの仕上がりの美しさや正確な施工、スピーディな作業など、さまざまなスキルを競い合い、インストーラーが自身の技術力を試す大会です。競技の内容は以下のとおりです。
競技詳細
【DAY1】 48名→32名が2日目に進出 | 【施工箇所】 | 【使用フィルム】 |
---|---|---|
▼Round1‐1:車両ラッピング(制限時間20分) | フロントフェンダー + ドアミラーPPF | 3M 2080 ハイグロスブラック + LEGEND プロテクションフィルム |
リアドア | ARLON SLX インクジェットプリントフィルム | |
▼Round1‐2:クリエイティブラッピング(制限時間30分) | マネキンの手首 | |
【DAY2】 | 【施工箇所】 | 【使用フィルム】 |
▼Round2:車両ラッピング(制限時間20分/32名→16名) | フロントフェンダー + ドアミラー | LEGEND プロテクションフィルム + 3M 2080 ハイグロスブラック |
リアクォーター | NKODAカラープロテクションフィルム | |
▼Round3:車両ラッピング(制限時間20分/16名→8名) | フロントバンパー(ハーフ) | 3M 2080 マットホワイト |
リアドア+ドアノブ | NKODAカラープロテクションフィルム | |
【DAY3】 | 【施工箇所】 | 【使用フィルム】 |
▼Semi Final:車両ラッピング(制限時間40分/8名→4名) | フロントバンパー(ハーフ) | NKODA カラープロテクションフィルム(カーボンブラック) |
フロントドア + リアドア | ARLON社SLX インクジェットプリントフィルム + 3M 2080 マットホワイト | |
▼Final:車両ラッピング(制限時間80分) | 車両片側側面 + バンパーハーフ | ARLON社SLX インクジェットプリントフィルム + LEGEND社プロテクションフィルム |
WORLD WRAP MASTERS JAPAN 2024の協賛企業一覧
Round1−1:フロントフェンダー + ドアミラーPPF & リアドア(各制限時間20分)
Round1−1はフロントフェンダー + ドアミラーPPFとリアドアを貼っていきます。制限時間は20分です。人数が多いため、参加者48名6グループに分け、4台の施工車両の左右前後に分かれ貼っていきます。今までの大会と違い、Round1−1ではフロントフェンダー組と、リアドア入れ替わり2回施工することになります。
施工フィルムは、フロントフェンダーがLEGEND PPF、ドアミラーが3M 2080 ハイグロスブラック。リアドアはARLON SLX インクジェットプリントフィルムです。
毎回使用している、Mimakiさんのインクジェットプリンタで印刷したプリントフィルムだけでなく、今回の大会からは、プロテクションフィルム(PPF)や、後のRoundで使用する、カラープロテクションフィルム等、その材質の違いにより、特性が違うフィルムや、日頃使い慣れていないフィルムが課題として与えられ、如何に短時間でそこを見極め、アジャストしていくのかがインストーラーの腕の見せ所です。戦いを見守る他の選手達のも、自分が施工するときにヒントになればと、その目は真剣そのものです。
【DAY2】Round2 & Round3
DAY1を勝ち上がった32名のインストーラーがまずはRound2を戦います。
Round2:フロントフェンダー + ドアミラー & リアクォーター(各制限時間20分)
Round2はフロントフェンダー+ドアミラー&リアクォーターを各制限時間20分で貼っていきます。制限時間は20分。【DAY1】と同じく、1台の施工者に4人で貼っていきます。
施工フィルムは、フロントフェンダーがLEGEND プロテクションフィルム、ドアミラーが3M 2080 ハイグロスブラック。リアクォーターがNKODAカラープロテクションフィルムです。
リアクオーターに使用するNKODAカラープロテクションフィルムは、プロテクション機能を持ちつつ、カラーが付いているので、車体を守りながら色を変えることができるのが特徴です。カラーバリエーションも多く、最近、カーボン柄もラインナップされました。また、色に深みもあり、貼り終わると非常に美しく仕上がります。一般的なカーラッピングフィルムは塩ビ素材。カラープロテクションはウレタン製となり、貼り方等も違ってきます。
また、今回使用するLEGENDのカラープロテクションフィルム(PPF)は、車両データーから、その形にあらかじめ切られている「プレカット」ではなく、インストーラーが自らその形にカットする「バルク」での施工です。ボディーにプロテクションフィルムを乗せた状態でカッターでカットしていくので、ペイントカット(車両、塗装等に傷をつけてしまうこと)は敗退を意味します。各インストーラーは細心の注意と集中力で見事にカットしていく訳ですが、このRound2成績発表時にRound1、Round2でペイントカットしてしまった選手はここで失格となりました。例年上位に入り、DAY3に進出している選手も多数含まれていました。Round2で32名から16名がRound3に進出しました。
Final:車両片側側面 + バンパーハーフ(制限時間80分)
泣いても笑ってもこのFinalで「WORLD WRAP MASTERS JAPAN 2024」の優勝者が決まります。敗退し、現地に残っているメンバーも、YouTubeの視聴者も、息を呑む80分。トップの技をその目に焼き付けていました。
施工するフィルムは車両片側側面が ARLON社SLX インクジェットプリントフィルム、 バンパーハーフがLEGEND社プロテクションフィルムです。
いかに、ボディー側面ハーフを正確にかつ、時間を残し貼り終え、残りの時間でバンパーハーフのPPFでポイントを伸ばせるかが鍵となってきます。4人の動きと作業は無駄がなく正確で、さすがFinalにふさわしい戦いが繰り広げられました。
一緒に戦い、惜しくも敗れたメンバー・YouTubeライブで見ている同僚や同業者、将来インストーラーになりたい!と思う若者も、全員、その80分の熱い戦いから目が離せないようでした。
「WORLD WRAP MASTERS JAPAN 2024」結果発表!
「WORLD WRAP MASTERS JAPAN 2024」優勝は、デンマークから参加のSIMON JOKUMESENさんが勝ち取りました。ご家族も会場に駆けつけ、現地でその戦いを応援していました。
準優勝はWRAPGEAR 岡部和彦さん、3位はジーマイスター 川上裕貴さん、4位はRinda Factory 林田優希さんという結果でした。
今年もプロフェッショナル達による熱いバトルを見せていただき、同業者の方も、仲間のテクニックを目の前で観察し、研究することで、日々の業務にも役に立つ貴重な大会だったと思います。これからまだまだ進歩するであろう印刷技術やラッピング・PPF等の商品。その進歩と同じくして向上するインストーラーの施工技術によって、さらなる業界の躍進が期待されます。
来年は誰が頂点に立つことになるのか!来年もご期待ください。