NISMO S1エンジン搭載のR34 スカイラインGT-Rがガレスコに登場!
2021/10/29
34GT-Rの相場が高騰を続ける中、私のもとに一本の連絡が。それは2台の34をガレスコに掲載したいとのことだった。
目次
見た目はNISMOエアロのみの「羊の皮をかぶった狼」
S1エンジン搭載車両とのことで、期待に胸を膨らませ現地に到着し、早速取材を開始した。そこで目にした車両は、定番のNISMOエアロを装着した、シルバーのキレイな34GT-Rだった。
車 種 | スカイラインGT-R |
グレード | Vスペック2 |
年 式 | 2001年4月 |
型 式 | GF-BNR34 |
カ ラ ー | シルバー |
シ フ ト | F6 |
走行距離 | 51,500km (メーター交換歴有り) |
修 復 歴 | 無し |
備 考 | NISMO S1エンジン (パーツコンバージョン) NISMO サージタンク NISMO ヴェルディナマフラー NISMO エアロ NISMO 320km ※1,951km時交換記録有り 新品ステアリングホイール 新品シフトノブ 新品アームレスト 新品ウェザーストリップ |
車両はお世辞抜きにキレイな1台だった。しかし、パッと見た感じそれ以上でもそれ以下でもない。キレイな34GT-Rをたくさん見てきた私からしたら、そこまでの驚きは無かった、というのが本音だ。そんな私が車両を見てもさほど驚かない様子を見て、オーナーは笑みを浮かべていた。
「石川さん、これを見て下さいよ」と言って自信満々にボンネットを開けた瞬間、私は驚いた。
そこには「NISMO S1」の文字が輝くエンジンが搭載されていたのだ。
エンジンプレートには「Omori Factory」の文字がしっかりと刻まれていた。
パーツコンバージョン | フルコンバージョン |
|
1. R34 GT-R STDターボ(C100−GT25) | ◯ | ◯ |
2. 大径ターボアウトレット | ◯ | ◯ |
3. S1専用カムシャフト(64°‐9.25) | ◯ | ◯ |
4. S1専用ECM 4. S1専用ECM (R34GT-Rはイモビライザー対応品) |
◯ | ◯ |
5. メタルヘッドガスケット(t=1.2mm) | ◯ | ◯ |
6. エアクリナー(純正交換タイプ) | ◯ | ◯ |
7. レーシングプラグ(#7or#8) | ◯ | ◯ |
8. O2センサー※2 | ◯ | ◯ |
9. ピストン&リング(N1仕様) | ー | ◯ |
10. メインベアリング(STD) | ー | ◯ |
11. コンロッドベアリング(N1仕様) | ー | ◯ |
12. ウォーターポンプ(STD) | ー | ◯ |
13. オイルポンプ(N1仕様) | ー | ◯ |
14. オイルパンバッフルプレート | ー | ◯ |
以前に私が調べたパーツコンバージョンメニューは上記となるが、目視できる箇所でもサージタンクやサクションパイプなどが追加されている。
※現在はパーツコンバージョンメニューはオフィシャルサイトに掲載がありませんので、あくまでも当時調べられた限りの情報となります。予めご了承下さい。
NISMO S1エンジンは流石、以外に言葉が見つからないほど、安定したエンジンとなっている。下手にピークパワーを求めたチューニングエンジンとは違い、純正のRB26の良いところをそのままに、底上げをされたようなイメージだ。そのため、アイドリングも非常に安定しており、ボンネットを開けるまでは誰もがS1エンジンが載っているなど想像すらできないであろう。
また、オーナーも外観を派手にカスタムするタイプではないため、NISMOエアロ以外はノーマル。ち調子に乗ったスポーツカー乗りが「ノーマルの34なんてちょろいぜ!」といって、なめてかかれば狼に食われることは間違いない。この34を見かけたら煽り運転は厳禁だ。笑
外装は屋根付き保管でコンディション良好
今回の車両はどうしてもエンジンに目が行ってしまうのだが、車両のコンディションが良いのも見どころだ。R34のVスペック2で気になるカーボンボンネットはコンディションも良く、ダクト部分のカーボンの劣化もほとんど見受けられない。
また、定番のヘッドライトの黄ばみなどもほとんど見られないのだ。これは屋根付きの保管で、その上ボディカバーをかけての保管のため、雨風や紫外線の影響をほとんど受けていないからだ。登録から18年が経過した今でも、このコンディションが保たれているのは、オーナーの努力の賜物だろう。
同様にボディの塗装やモール類の劣化も少ない。これも貴重な34GT-Rを選ぶ上で見逃せないポイントだ。
外装以上に驚く内装状態
続いて内装の状態を確認させてもらった。ここでまた驚くこととなったのだ。登録から18年が経過しており、走行距離はトータルで5万kmを超えている。それでも素晴らしい状態を保っているのは、これもまたオーナーの情熱の賜物と言える。
実はこれだけキレイに内装を維持できているのは、普段のメンテナンスも勿論だが、このオーナーはステアリングホイール、シフトノブ、アームレスト、そして写真には見えないがドアのウェザーストリップを新品に交換するなど、並々ならぬ努力をされている結果なのだ。
中古車では手や肌が直接触れるところは気になるところ。特に、ハンドルやシフトノブは劣化で剥げてくることが多々あるため、34に限らず気になっているオーナーは多いのだ。
しかし、絶版車の殆どが内装パーツは徐々に生産廃止となるため、気づいた頃にはこれらのパーツが新品で手に入れることすら難しくなってくる。それを見越して、今回のオーナーはパーツが手に入るうちに交換をしたという。そのお陰で走行距離を感じさせない内装となっているのだ。
下廻りやストラットタワー廻りのサビも殆ど無し
日産車の泣き所である下回りのサビ。これは永遠のテーマと言っても過言ではない。せっかく気に入ったGT-Rがあっても、下回りがサビて腐っている…ストラットタワーの中からサビが浮いてきてパネルの継ぎ目が浮いてきた…なんて話はよくあること。購入されるオーナーは、誰もがこのあたりを気にしているだろう。
今回の車両も当然のことながらチェックした。アーム類に若干のサビは見受けられるが、フロアは殆どサビている印象は無い。今後の使い方や、保管を注意すれば、状態を維持して長く乗れることは間違いないだろう。
このNISMO S1エンジン搭載の34GT-Rがガレスコで手に入る!
今回紹介した車両がガレスコにて購入が可能だ。2019年9月現在、流通している車両は54台。その内、Vスペック2はわずか8台となっており、修復歴無しの車両であれば軒並み1,000万円オーバーとなっている。とはいえ、現在の流れから見れば、相場が下がることは考えにくい上、今後の高騰を考えれば抱え込んで手放さないオーナーが増えることも考えられる。手に入れられるうちに手に入れるというのは、私は賛成だ。このチャンスを物にできるのはただ一人。まずはガレスコからオーナーにコンタクトを取ってみてはどうだろう。
GarageScope(ガレスコ):http://garagescope.com/
当該車両掲載ページ:https://garagescope.com/car_info.php/?t=45