新型コロナウイルスによる中古車相場への影響は?
2021/10/26
新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が4月7日に発令され、5月25日に全国的に解除になりました。世界的に人体だけでなく、経済にも大きな影響を及ぼしている新型コロナウイルスですが、中古車相場への影響はあったのでしょうか。
目次
オークションは今までにないほど低迷
日本最大のオークション会場であるUSS東京。ここでのオークション結果が例年とは全く違う状況となっています。
開催週 | 開催年 | 出品台数 | 成約率(%) | 成約単価(千円) |
---|---|---|---|---|
3月1週 | 2019 | 15,713 | 68.7 | 865 |
2020 | 14,497 | 64.3 | 956 | |
3月2週 | 2019 | 15,927 | 67.8 | 857 |
2020 | 15,503 | 62.9 | 899 | |
3月3週 | 2019 | 16,703 | 65.2 | 841 |
2020 | 16,589 | 59.1 | 879 | |
3月4週 | 2019 | 18,102 | 65.8 | 786 |
2020 | 17,778 | 54.2 | 812 | |
4月1週 | 2019 | 16,023 | 66.2 | 780 |
2020 | 14,955 | 50.5 | 764 | |
4月2週 | 2019 | 15,437 | 67.0 | 842 |
2020 | 14,473 | 52.2 | 795 | |
4月3週 | 2019 | 15,501 | 65.5 | 879 |
2020 | 12,572 | 49.0 | 789 | |
4月4週 | 2019 | 14,054 | 62.5 | 826 |
2020 | 11,918 | 51.3 | 818 | |
4月5週 | 2019 | ー | ー | ー |
2020 | 9,136 | 49.6 | 812 | |
5月2週 | 2019 | 12,736 | 65.4 | 810 |
2020 | ー | ー | ー | |
5月3週 | 2019 | 13,833 | 69.5 | 900 |
2020 | 11,587 | 58.6 | 894 | |
5月4週 | 2019 | 14,741 | 67.1 | 915 |
2020 | 11,515 | 58.3 | 972 | |
5月5週 | 2019 | 14,621 | 65.7 | 902 |
2020 | 11,403 | 59.8 | 940 |
参照:https://www.goonews.jp/aa_result_detail.php?client=309802
これを見ると、4月に入ってからの出品台数が大幅に減少しているのがわかります。特に注目すべきは、4月最終週のオークションで1万台を切っています。通常出品台数が1万台を切るのは、夏休みや、年末年始といった長期休暇前くらいで、4月の最終週にこれだけ減少するというのは過去5年を遡ってもありませんでした。
これは3月に新型コロナウイルスの影響で、経済が冷え込み新車・中古車ともに車両購入者が激減したこと。そして、貿易がストップしているため、輸出が行われず海外バイヤーが参加していないことが大きな要因となり、オークションでの応札が弱まり、出品台数の低下に繋がったと考えられます。
データを見てもわかるように、2020年3月3週目以降の成約率が50%台に落ち込んでおり、それに比例して出品台数も減少しています。これは新車購入者が減り、下取り車がオークションに出品されなくなったこと、またオークションに出品しても高値で売れないため、中古車販売店は店頭での小売にシフトしていると考えられます。
そして4月3週目のオークションでは成約率が50%を割ってしまい、この影響もあり4月最終週で1万台を切る出品台数になったと考えられます。
それでも回復する成約単価の秘密
一見すると、5月3週目以降の成約単価が上がっていて、オークション相場が回復傾向に向かっているように思えます。しかし、これには裏がありました。
私自身も、このデータだけ見ていたら相場が回復していると思っていたのですが、5月28日オークション会場に足を運んだ際に気付いたことがあったのです。
まず、オークションに流通している車は、大きく分けると以下のようになります。
・ユーザーから買い取った車両
・店頭販売の長期在庫、または他のオークション会場から回ってきた車両
※一般的に前者が良質車として好まれます。
通常であれば、ユーザー買取車がオークションを賑わすのですが、この車両の出品が激減していたのです。通常のおよそ20〜30%減です。逆に後者がその割合を増やし、逆転現象が起こっていました。
こうなると、落札店(販売店)は良質車を求め、ユーザー買取車への応札が集中し、実際に「成約単価の上昇」に繋がっています。逆に後者は応札が弱く落札されない、つまり「成約率の低下」に繋がっているのです。そのため、成約単価は上がっても、成約率は戻るどころか、総出品台数が減少している今2、かなり冷え込んでいる状況と言えるでしょう。
こんな状況下だから予報できること
相場が下がって、一番影響を受けたのは高額車だと言えるでしょう。車種によっては小売で30〜50万円もの価格の変動が起こっているものもあります。GT-Rも同じ状況下にあり、SNSなどでも話題になっています。
しかし、オークションでの出品が激減してしまったため、販売店は入手ができなくなってきており、それに追い打ちをかけるように相場が下がった今がチャンスと、購入される方も出てきております。そして、コロナが明けて輸出が再開したら海外バイヤーがこぞって買い付けに来ます。
つまり…今後はGT-Rの相場が上がることが考えられるということです。今は一時的に相場が下がっているので、購入できる方は、今がチャンスです!
既に輸出が再開している!?
これは僕の信頼している方からの情報です。既に一部の国では輸出が再開しているとのこと。今後、全世界的に輸出が再開するようになれば、今まで以上の相場になる可能性も十分有り得るわけです。
購入を検討している方は、今すぐ購入して下さい。
売却を検討している方は、輸出再開まで待ちましょう。
そのタイミングについては、お気軽にお問い合わせ下さい。