エモい!これぞボーイズレーサー!リッター100馬力の狼! VTEC搭載の1991年式EF9シビックSiR
2024/05/18
読者の皆さんは「ボーイズレーサー」という言葉を知っていますか?1980年〜90年代にかけて、元気のいい走りが大人気だったマシンたちの総称です。そのほとんどが、排気量1.6リッター程で、多くがFF(前輪駆動)ベースのハッチバックでした。
当時、「ハイソカー」や「街角レーサー」などのジャンルもあった賑やかな時代。街なかで、サーキットで、大排気量の車を蹴散らせていたボーイズレーサー。その中で忘れられない名車、VTEC搭載 1991年式EF9 ホンダシビックSIR。レースベースに最適なマシンを紹介します。
目次
リッター100馬力を手に入れたFE9シビックSiR
1987年(昭和62年)通称「グランドシビック」として発売された4代目シビックは、先代の3代目シビック(ワンダーシビック)から引き継がれるロングルーフスタイルで登場しました。
このグランドシビックは発売当初、ZC型DOHCのエンジンを搭載したSiが設定されていました。ZC型は最大出力130ps・最大トルク14.7kgmで、その後に発売されたAE92レビン/トレノや4代目ミラージュなどのライバル勢に比べると非力でした。
このパワー競争に勝つべく、1989年9月グランドシビックマイナーチェンジの時に1.6リッターNA「VTEC」エンジンB16A型 がSiRとSiRⅡに搭載されました。VTECとは皆さんご存知、可変バルブタイミング・リフト機構(バリアブル バルブタイミング&リフト エレクトロニック コントロールシステム)です。
今回はお客様より、今すぐにでもバリバリサーキットで楽しめるこのマシンを委託販売でお預かりしました。早速見ていきましょう!
角張ったスタイルがエモい!今すぐ走り出したくなるスタイル
今の時代ではもう見ることが殆どなくなった角張ったスタイル。あの時代を知っている読者は「やっぱりかっこいい!」と思うだろうし、若い読者の皆さんは「エモい!!」と感じることでしょう。
先代ワンダーシビックから受け継がれる伸びやかで低いルーフラインと、今ではもうない大きなクォーターウインドがカッコいい!!
このマシン、足回りは名古屋のO&Gワークスさんオリジナル車高調が入り、フェンダーは爪カット加工済みで、フロントは少しだけさりげなく出してあります。なぜ爪カットだけでなく少しだけ出してあるのか・・・それはオーナーさんのこだわりからです。「むっちりしたタイヤを装着したい!」ということで、施したこの加工。それにより、エンケイの15インチホイールにフロント225/50R15が入るのです。どうです?むっちりしてるでしょ?FF車なので、フロントは太く、リアは205/50R15が装着されています。
その他足回りは、リアにZSSのロアアーム・メーガンレーシングのキャンバーアーム・トーコントロールロッドが入っています。
コレは「クルマ」でなく、「マシン」です!
私がこの「クルマ」のことを「マシン」と呼ぶ最大のポイントが室内です。この当時のホンダ車はボディー剛性が弱いと言われていましたが、7点式ロールケージと補強バーで武装。内装は「ドンガラ」でそこにあるのはフロントシートとインパネのみ。重ステ(パワステ無し)でシフトノブは、タイプRのチタンシフトノブ。コレをスパルタンなマシンと言わずなんと言えましょう!?
もちろん、ナビなどのナンパな装備はなく、1DINのオーディオが入っているのみ。現状、クーラーも使えません。コンプレッサーは付いたままになっていますので、手を加え作動させることは可能です。
シートはブリッドのフルバケが運転席に入っており、レーシングハーネスも装着済み。ローポジションがやる気にさせる!あとはGoProマウントをロールケージに取り付けて、サーキットを爆走するのみです!!
このコックピットに収まり、このマシンを操りこのマシンと対話する。そして、8000回転まで回るVTECサウンドをこのコックピットで聴く。至福のひとときです。
名機!元祖VTECエンジンそれがB16A
8000回転まで回るVTECエンジン。その元祖とも言えるエンジンがB16Aです。高回転用・低回転用という2種類のカムを使い分け、痛快なスポーツ性能と日常の扱いやすさや経済性を高次元に両立させる、Honda独創の可変バルブタイミング・リフト機構「VTEC」。このエンジンが一番最初に搭載されたのは1989年発売のインテグラ。その後1991年にシビック、1992年位CR-X del-solに搭載されました。
当初の目標は1.6Lで最高出力140PS。しかし、当時本田技術研究所の社長であった川本信彦氏の「どうせやるなら100馬力にしろよ」という言葉をきっかけに、当時例を見ない、「リッターあたり100馬力・最高許容回転数8,000rpm」というエンジンへの挑戦が始まっていったそうです。その当時のパワー戦争に名乗りを上げ、世の中の車好きをワクワクさせてくれた名機です。
今回ご紹介のマシンのエンジンルームを見てみると、オイル管理もしっかりされているので、目視で確認できるオイル漏れ等はありません、上から覗くと、社外のエキマニが装着され、排気効率が上がりよりVTECを楽しんで頂けます。性能もさることながら見た目がカッコいい!その他、強化エンジンマウントやタワーバーが装着され、熱気を吸い込んでしまうエアクリもボックスで対策。ヘッドカバーは塗られているもののほとんどノーマル状態です。
ミッションはEG6用のミッションと強化クラッチをインストール。部品もまだ手に入るので、耐久性やメンテナンスの観点からも嬉しいポイントです。
車両詳細に書いてありますように、「修復歴あり」になっていますが、これは、右フロントのインナーパネルを鈑金しているためです。軽度なのと、しっかり直してあるので走行に問題はありません。その他、修復歴には当たりませんが、右サイドメンバーに突き上げ形跡があります。こちらも走行に問題はなく安心して乗って頂けます。
あの時代が蘇る基調で心躍るマシン
いかがでしたか?1991年式ホンダ・シビックSiR。名機B16A VTECエンジン搭載のスパルタンでレーシーなマシンを紹介しました。
現代にはない角張ったデサイン。B16Aが奏でるVTECサウンド。レーシーなコックピット。操る楽しさを存分に味わえる、良きあの時代が蘇ること間違い無しの最高のマシンです。
心揺さぶるマシンとの出会い、二度とないチャンスをお見逃しなく!
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詳細
車種 | シビック |
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グレード | SiR |
年式 | 1991年(平成3年式) |
型式 | E-EF9 |
カラー | ホワイト(ホワイト→ホワイト色替) |
シフト | 5MT |
走行距離 | 152,200km |
修復歴 | あり |
車体番号下三桁 | 319 |
総額 | 358万円(愛知県登録納車の場合) |
備考 | ENKEI15インチAW
BRIDEフルバケットシート
タイプR純正チタンシフトノブ
FG6トランスミッション+強化クラッチ 社外車高調
社外エキマニ
社外タワーバー
7点式ロールケージ 社外マフラー
強化エンジンマウント
無限ステアリング
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