株式会社Tempa

2019年現在 BCNR33 スカイラインGT-Rの相場について考える

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BNR32のスカイラインGT-Rが25年ルール適応となり全体的に相場が上がっている中、来年に25年ルールを控えたBCNR33 スカイラインGT-Rはどんな状況にあるのか。様々な視点から相場を考えてみたいと思います。

 

 

R32とは全く違う厳しい状況でのデビュー

Nissan_Skyline_R33_

1993年8月にR33型スカイラインが発表された直後の第30回東京モーターショーでプロトタイプが発表された(市販モデルでは主にフロント周りが改修される)後、標準車の販売開始から遅れて1年5か月後に発表された。このR33型GT-Rは、通常はモーターショーなどで新車発表するところを、改造車の祭典である第13回東京オートサロンで発表するという形式がとられた。これは当時の市販車としては初めてのことである。

この型式より、以前にも増して本格的にニュルブルクリンクでのテストドライブが重視された。このことよりBCNR33のプロトタイプモデルが7分59秒のタイムを記録したことで、BNR32型に対してのタイム差から「マイナス21秒ロマン」と銘打ったキャッチコピーを掲げ、GT-Rとしては初の単体でのテレビCMを展開している。またBNR32型と違い、発売時よりVスペックおよびVスペックN1が設定されている。また、1997年には、日産関連企業のオーテックジャパンより、特別仕様ながらPGC10型以来の4ドアセダンGT-Rとなる「スカイラインGT-Rオーテックバージョン 40th ANNIVERSARY」が発売された。

モータースポーツでは、BNR32に引き続いて全日本GT選手権に参戦しているほか、ル・マン24時間レースにも参戦していた。R32GT-Rに比べ伸びたホイールベースがよく批判されるが、それにより乗り手のミスをカバーしてくれるようになった。

引用:Wikipedia

 

バブル全盛期に設計・販売されたR32 GT-Rは、ケンメリから16年もの間待ったユーザーが、ここぞとばかりにGT-Rを注文しました。そのおかげもあり、R32 GT-Rは空前のブームとなり、異例の大ヒットとなったわけです。しかしバブル崩壊、そしてR32からR33へのモデルチェンジを経て、全長が130mm、ホイールベースで105mm拡大され、全体的にワイドボディ化されたことで、圧倒的な戦闘力を手に入れた反面、R32 GT-Rファンには受け入れられないボテッとしたビジュアルとなりました。そのため失敗作のレッテルを貼られてしまい、R32のような爆発的な販売とはいたらなかったのです。個人的には嫌いではないんですけど、R32の売れ方が爆発的だったこともあり、新車・中古車とも不人気となってしまいました。

 

不人気と言えど戦闘力は本物

Nissan_Skyline_R33_1

出典:https://www.webcartop.jp/2014/09/1394/2

 

ニュルブルクリンクでのテストドライブが7分59秒のタイムを記録したことで、「マイナス21秒ロマン」と銘打ったキャッチコピーとなったわけですが、この裏側をGT-Rの開発と進化を支えるふたりのトップガン、加藤博義さんと松本孝夫さんが以下のように語っておられます。

 

現行のR35「GT-R」の考え方にも通じるのですが、当時、R32からR33への進化を速さで示すには、イコールコンディションで、誰でも走れるニュルでのタイムをアピールすることがベストである、との判断が下されたのです。ニュルで並み居る強豪と対峙してタイムを出す、と。ということで、日産自動車のエンジニアがシミュレーションしたところ、8分2秒台までならタイムを縮められる、というのです。なので「ニュルでGT-Rの開発をやらせてくれ」と経営陣に訴えたところ、応えは「ノー」でした。

経営陣からの回答は「8分2秒と7分59秒とでは3秒しか違わないが、お客さまの反応は全く違う。7分59秒台が出せるなら、やってもいい」というものでした。

8分20秒がR32 GT-Rの実力だとすると、21秒も短縮しなければいけないわけです。ニュルのコースは1周20.832km。つまり、1km当たり1秒縮めるという計算ですね。なので本当に、走って走って、を繰り返した日々でした。その結果、R33 GT-Rのキャッチコピーは「マイナス21秒ロマン」になりました(笑)。

 

引用:https://www.goodspress.jp/columns/102772/3/

 

開発した車両でニュルを走らせたら出たタイムではなく、ニュルを走らせるための必須条件となるタイム、だったわけですね。このタイムを出すことを前提に設計、開発された車両ですから、遅い訳がない。ボディ剛性の向上、ブレンボキャリパー装備、アクティブLSD、アテーサE-TS PRO、スーパーHICAS等、数々の電子デバイスや装備品の強化にて、圧倒的なポテンシャルを手に入れたということです。何事も見た目で判断してはいけないということです。

 

新車販売台数の違い

Nissan_Skyline_R33_2

出典:Car Me

しかしながら不人気の事実は変わらず、販売台数は激減。R32と比較して半分以下の販売台数に留まることとなりました。

 

型式 販売期間 販売台数
BNR32 1989年8月〜1994年12月(5年4ヶ月) 43,661台
BCNR33 1995年1月〜1998年12月(4年) 16,435台

 

これだけの販売台数の違いがあると、中古車市場でも大きく相場に影響してきます。そこで現在の中古車市場流通台数に目を向けてみましょう。

 

2019年現在 中古車市場流通台数

2019年BNR32流通台数

【R32 スカイラインGT-R】年間流通台数はこちら  月間流通台数はこちら

 

2019年_BCNR33_流通台数

 

【R32 スカイラインGT-R】年間流通台数はこちら  月間流通台数はこちら

 

中古車市場ではR32と比較すると約半分の台数で、50台ほどのためかなり手に入りにくい状況となっています。また、来年2020年になると1995年の初期モデルが25年ルール適応となりアメリカへの輸出が可能となるため、既に今から抱え込んでいるユーザーが存在し相場が高騰しています。その影響もあってか、昨年末から右肩下がりで流通台数が減少しています。そのため、現在の相場は高騰している状況です。

 

2019年現在の小売相場

2019年_BCNR33_相場6

 

2019年現在、小売市場ではどれくらいの価格帯で流通しているかをGOO・カーセンサーに掲載されている車両から調べてみました。修復歴無しの10万km以内の車両であれば300万円を切ることがない状況となっています。全体的な流れとしては、「前期〜後期の違い」とか「Vスペックだから」といった違いというより、車両のコンディションやメンテナンス状況によって価格差が出ていると言って良いと思います。前期のスタンダードでも状態が良ければ500万円を超えてますからね。

 

年式(モデル) 年式(モデル) 小売相場 新車価格
1995年1月〜(前期) スタンダード 308〜520万円 478.5万円
Vスペック 348〜364.8万円 529.0万円
1996年1月〜(中期) スタンダード 419.8万円 482.5万円
Vスペック 358.8〜489万円 533.0万円
1997年2月〜(後期) スタンダード 338〜468万円 488.5万円
Vスペック 469.8万円 533.0万円

※5〜10万km 修復歴無しにて検索(ASK表記は除外)

 

相場の高騰はいつから始まったのか

 

私がこの業界に入った当初からR33は不人気、というレッテルを貼られ常に安いイメージが定着していました。未だに車両150万円くらいでしょ!?といったイメージが頭から離れないのですが、実際は倍以上の価格帯にて販売されています。一体いつ頃から相場が上がり始めたのでしょうか?過去の販売実績を基に調べてみましょう。

 

  年式 走行距離 修復歴(点数) 車両価格
2014 1995 6.9万km 無し(4) 178万円
1996 7.7万km 無し(4) 148万円
1996 7,8万km 有り(R) 142万円(Vスペ)
1998 5.9万km 無し(3.5) 218万円(Vスペ)
2015 1995 5,6万km 有り(R) 118万円(Vスペ)
1996 5.5万km 無し(4) 158万円
1996 7.8万km 無し(4) 148万円(Vスペ)
1997 3.8万km 無し(4) 278万円(Vスペ)
2016 1995 9.2万km 無し(4) 178万円(Vスペ パープル)
1996 10.7万km 有り(R) 104万円
1997 6.1万km 無し(4.5) 284万円
1998 7.8万km 無し(3.5) 278万円(Vスペ)
2017 1995 5.9万km 無し(4) 289万円(Vスペ パープル)
1996 9.1万km 無し(3.5) 229万円(Vスペ)
1997 8.5万km 無し(4) 260万円
1998 4.6万km 無し(4) 318万円
2018 1995 9.4万km 有り(R) 198万円
1996 8.6万km 無し(4) 358万円(Vスペ)
1997 15.6万km 無し(3.5) 228万円(パープル)
1998 9.2万km 有り(R) 298万円

 

このデータから見ると2017年から大幅に相場が上がっていることがわかります。25年ルールが直接的に影響を及ぼしているとは考えにくいですが、R32やR34の相場の高騰をはじめ、90年代の国産スポーツカー全体の相場が高騰してきたのが2016〜2017年あたりなので、不人気と言われてきたR33にも同様に影響が現れたと考えて良いと思います。

 

また、評価点から相場を見ると、とてもおもしろいことがわかります。同じ修復歴無しでも3.5点は異様に安いのです。これは中古車を購入する上でのメリットであり最大のリスクでもあります。一般的に広告上は修復歴の「有無」しか記載がありません。そのため単に修復歴無しだからといって、そして安いからと言って飛びつかないように!しっかりと中身を見て、販売店に詳細を確認することをオススメいたします。

 

逆に割り切るといった点では、2016年に104万円で販売された車両は、私が販売担当でしたが、修理が前提のかなりボロボロの車両でした。しかし、購入されたオーナー様が外装や機関系の手直しをキッチリと行ったため見違える車両となりました。もちろん費用はかなりかけられましたが、この写真を見て104万円は考えられないですよね!?しかも相場の上がっている現在の状況を考えると…勝ち組ですね。笑

 

2019年_BCNR33_相場5

 

相場が高騰することによる副産物

 

2019年_BCNR33_相場1

典:AUTECH JAPAN

 

相場が高騰すると売却のユーザーだけにメリットがあるような気がしますよね?しかし、購入側にもメリットが出ることがあります。それは、今まで見たこともないような極上車が市場に出回るということです。相場の高騰により、ガレージに隠し持っていた極上車やレアなグレードを、ここぞとばかりに手放してくるのです。もちろん高額なことは間違いありません。しかし、状態の良い車両を探していた、という方であればこんなチャンスを見逃すわけにはいきませんよね。予算をアップしてでも買うべきです。私も絶対買いだと思います。

 

2019年_BCNR33_相場2

出典:GTR WORLD

 

レアなグレードやカラーはいろいろありますが、通常グレードでいけば、今となってはミッドナイトパープルもレアな1台。海外では爆発的な人気のカラーなので、今後輸出で姿を消していく可能性も高くなっています。またオーテックバージョンはレアですが442台生産されていることもあり比較的手に入りやすい車両です。しかしながら流通価格は今までと比べ物にならないくらい高騰しています。そして私が気になっているのがLMリミテッドです。ル・マン24時間耐久レース参戦記念として限定販売されたグレードで、ボディカラーは専用色のチャンピオンブルー。私がこの業界に入った約15年前には、何台か在庫し、販売していましたが今となっては殆ど見ることはありません。見つけたら絶対に購入することをオススメいたします。…って、私の務めているGTNETに1台ありますよ。笑  私にお問い合わせをいただければ、回答いたしますのでお気軽にご連絡下さい。

 

2019年_BCNR33_相場7

詳細:https://www.gtnet.co.jp/usedcar/detail/00510000141000930926.html

 

 

R33 GT-Rの売り時・買い時は?

 

売り時に関しては、間違いなく25年ルールが適応になる2020年以降が良いと考えられます。今すぐ売却が必要なのでなければ寝かしておくことをオススメいたします。しかし、ここで注意が必要です。同様に考えているオーナーが多いということ。そのため、この1年は市場流通量が激減して、相場の高騰が予測されます。そして、いざ2020年になったときに売りが殺到してダブついてしまうと相場が一時的に下がる可能性があります。と、言うことは2019年の相場の高い時期に売ってしまうというのが安牌です。9月ころに一度査定をして金額を見てみるのはいかがでしょうか?

2017 USS東京 オークション落札単価

2017 USS東京 オークション落札単価

 

では、購入時期はいつごろか。それは…気に入った車があったときです!!!笑  半分冗談で半分本気ですが、とにかくタマ数が少ないので良い車が見つかればそれは買い時です。また、急がないのであれば2020年に入って流通量が増えたあたりを狙うのも一つの手ですが、不確定要素が多いのであまりオススメはできません。逆にそれまでに予算アップを見込めるのであれば、その頃に状態の良い車両が手に入る可能性があるので、そういった意味では待ってみるのはありですね!

 

R33 GT-Rの売買に関してのお問い合わせはお気軽にどうぞ!

 

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