BCNR33 スカイラインGT-R Vスペックがガレスコに登場!チューニング・メンテナンスはあの緑整備センターで!
BCNR33のスカイラインGT-R。25年ルールをはじめ、様々な影響を受け車両はもちろんパーツも高騰してしまい、本当に入手が困難になってきた。そんな中、今回ガレスコに掲載があったGT-Rは、あの緑整備センターが手掛けた1台だ。
目次
オーナーは約20年間所有!随所にGT-R愛が溢れている!
車 種 | スカイラインGT-R |
グレード | Vスペック |
年 式 | 1995年6月 |
型 式 | E-BCNR33 |
カ ラ ー | ホワイト |
シ フ ト | F5 |
走行距離 | ニスモメーター交換 記録なしのため改ざん (現メーター67844km) |
修 復 歴 | あり |
備 考 | 【1.エクステリア】 ・エアロボンネット (FRP製、ボンネットピン付き) ドゥーラック ・リアウイング素材変更(FRP → カーボン) HKS ・インタークーラーエアガイド NISMO ・HIDヘッドライト BELOF ・リアエンブレム (金メッキ) NISSAN 【2.インテリア】 ・運転席シート一式 SP-G RECARO ・ロールバー(特注)エナメルペイント車色同色 ・4点式シートベルト Sabelt ・カーナビフィルムアンテナ Panasonic ・オートメーター Auto Meter ・ブーストメーター Trust ・油圧計 Sard ・油温、水温、排気温時計デジタル表示器 Sard ・クイックリリースハンドル ・カーボンシフトノブ NISMO ・マツダ RX-7 用 バックミラー MAZDA ・320㎞メーター NISMO 【3.シャーシー】 ・ドア回りスポット増し ・セキュリティーシステム Opera 【4.足回り】 NT03 18インチ 10J → REY RE01 265-35-18 → 001 ジュラルミンナット 【5.エンジン系】 ・F-conVpro(全プロ)制御 HKS → 現物 ・エアフロレスアダプター HKS ・エアクリーナー HKS ・ブーストコントローラー Trust ・T/C エアアウトレット 分割 改造 ・インタークーラー 2層 Trust ・オイルクーラー 10段 Trust ・ラジエター 3層 Calsonic ・オイルキャッチタンク(ウォッシャータンク付)AutoSelect ・カムスプロケット (オーバーラップ調整) HKS ・水回りラインエア抜きポット 【6.駆動系】 ・ツインプレートクラッチ EXEDY 【7.ブレーキ系】 ・フロント:Trust-Alcon φ355 + 324パッド Trust-Alcon (パッド:rams GP4) ・リ ア:Blembo ノーマル blembo (パッド:AP) ・ブレーキライン ステンレスメッシュホース AP ・マスターシリンダーストッパー NISMO ・ABS システム後付け 【8.排気系】 ・Front Pipe φ70 Trust ・触媒 ストレート パイプ Trust ・リアマフラー(サイレンサー付き) Trust 【9.サスペンション】 ・Quantam 前後 調整式 Quantam ・スプリング ・テンションロッド アルナージュ これまでにクラッチは以下のとおり変更 ノーマル→NISMOツイン→OS技研トリプル→OGURAトリプル→EXEDYツイン サスペンションは以下のとおり変更 ノーマル→タナベ→オートセレクトSPL→Quantam パワステ Assy 交換 |
これぞGT-R!といった出で立ちの33GT-R。豚鼻ダクトに黒リップ、リアウイングのフラップはカーボンに変更されていて、足元はVOLK CE28で決め、その奥にはalconキャリパーが顔を覗かせる。そして、スモークのないリアガラス越しにはクロスバーという、やる気の象徴と言える仕様だ。
こちらのGT-Rは前オーナーから個人売買にて譲り受けたこちらの車両。現オーナーは憧れのGT-Rオーナーとなり、毎晩のように走りに出て、時にはサーキットにも足を運んだとのこと。そこで、必ず出てくるのはメンテナンスやチューニングといった問題だ。
前オーナーもサーキット走行などを行っていたため、各所に劣化やリフレッシュが必要な部分も出てきていた。個人売買で手に入れた車両を、どこで面倒を見てもらうか、というのは誰もが悩むところである。
予算はもちろん、そのショップの技術、入りやすさ(敷居の高さや、社長の人当たり等)、日々のメンテナンスのため立地も大切な要素だと言える。そんな中、現オーナーが当時住んでいた横浜にあるショップを選び、GT-Rを持ち込んだ。
全国屈指のGT-R専門ショップ「緑整備センター」でメンテナンスを実施!
横浜市緑区にある緑整備センター。言わずとしれたGT-Rを始めとする日産車の専門ショップだ。チューニングショップとしては珍しい日産認定ショップとなっており、日産のお墨付きなのだ。
代表の内永社長は、ドライバビリティを重視しており「これぞチューニングカー」というような性能と引き換えに街乗りを犠牲にするような仕様を嫌う。エンジンをかけたその瞬間から、メーカーが販売しているノーマル車と遜色ないようなチューニングをモットーとしている。もちろん、チューニングを施した車両のため、性能は格段に上がっているという、まさに理想のようなクルマづくりをされるショップのひとつだ。
そんな緑整備センターに、この33GT-Rを持ち込みメンテナンスからチューニングまでを実施したのだ。
ノーマル車両を一から仕上げたのではなく、前オーナーの仕様を使えるパーツは使って、交換するパーツは交換するという形で仕上げていったこの1台。前オーナーの想いも残しつつ、現オーナーが自分色に仕上げていった車両である。
とはいえ、この状態に持っていくまで、かなりの時間と金額を要したとのこと。具体的な金額は当時の明細が残っているので、まずは問い合わせをして明細を開示していただけるよう、現オーナーと交渉すると良いだろう。もちろん、現車確認時には原本も確認できるはずだ。
そして現オーナーは、現在九州に在住となるのだが、車検の時にはクルマを陸送してまで緑整備センターに入庫していたとのこと。この話を聞いただけでも、このGT-Rに対する愛着が見て取れるのではないだろうか。
下回りの状態も良好!ベース車両としてまだまだ活躍できる!
この年代の日産車で気になる箇所は「下回りのサビ」ではないだろうか?
下回り・ストラットタワー回りのサビはこちらの記事でご確認ください
近年、国産スポーツの高騰で、小売価格がこれまでにないほどの価格で販売されているが、必ずしも状態の良いものばかりではない。特に下回りはサビが酷く、直すことも難しいような車両がたくさん存在するのが事実だ。
そんなクルマを手にしてしまえばスポーツ走行はおろか、楽しいカーライフを送ることなど難しいので、購入時には細心の注意を払う必要がある。
今回の車両に関してはそんな心配は必要なさそうだ。
下回りがしっかりとしたこの車両に、信頼できる足回り、ブレーキ、タイヤが装着され「名機RB26」を搭載したGT-Rを思う存分堪能することができる。
20年の間に様々なサスペンションを試し、最終的に落ち着いたのが現在のQuantum車高調。街乗りの快適性を残しつつ、スポーツ走行時にしっかりと動いて機能してくれるこの車高調は現オーナー様のお気に入り。
ブレーキキャリパーはフロントにalconを装着し、ストッピングパワーを確かなものにしている。
そしてそれらを受け止めるホイールは定番かつ信頼の置けるVOLK CE28をチョイス。こちらも緑整備センターにてGT-R専用のサイズにてインストール。タイヤはブリヂストン ポテンザS007A 265/に2021年12月に交換したばかりとのこと。
「曲がる・止まる」を確かなものにし、33GT-Rのポテンシャルをフルに発揮できるこの内容は魅力的だと言えるだろう。
内装はシンプルかつスパルタンに!
ここまで手を入れたGT-R。気になる内装をチェックするとシンプルかつスパルタンに仕上げられていた。
まず目を引くのはロールケージだ。リアガラスの奥に見えていたクロスバーがやる気を見せつける。そしてよく見れば、このロールケージ、ボディと同色で塗装をされているのだ。これは前オーナーのこだわりのポイントで、ボディ同色というトータルコーディネートをさり気なく演出してくれる。
また、このロールケージはダッシュ貫通型で、サイドバー付き。リアのクロスバーと合わせて乗車定員保護とボディ剛性のアップに大きく貢献している。
そして運転席にはRECARO SP-Gが装着されておりこちらもスポーツ走行時はもちろんのこと、長時間のドライブでの疲労軽減に一役買っているだろう。
唯一のウィークポイントは修復歴
ここまで愛着を持って所有されてきた33GT-Rだが、残念ながら修復歴がありとなる。フロント回りを修復しており、右フロントサイドメンバーに修正機の跡が残っていた。
しかし、この修復歴をどう見るのかは次のオーナー次第ではないだろうか。
余談になるが、私自身30台近い車歴があり、その中には修復歴ありの車両も多数存在している。サーキットでドリフトもしていたし、前後修復ありのクルマで街乗りもしていたが、全く支障がなかったのだ。
修復歴もピンキリで、軽度なものから重度なものまで様々なため、一概に良し悪しを判断できない。しかし、よほどの大きな修復、またはしっかり直っていない車両でない限り、一般ユーザーの街乗りレベルでは気づかないことが多い、というのが私の持論である。
修復歴に関する記事はこちら
GT-Rに話を戻すと、25年以上経過した車両が無傷であること自体難しいのが現実だ。そして、この相場高騰の影響で無傷の車両はありえないほどの価格にて売買されている中、修復歴ありというハンデを負うことで安く手に入るというのは、考え方によってはひとつのメリットになるのではないだろうか。
もちろん、修復歴ありが嫌な方は修復歴なしを選んで購入すれば良い。しかし、修復歴を気にしない方や少しでも安く手に入れたい方は、こういった選択肢もあるのではないだろうか。
人に言われて選ぶのではなく、最後に選ぶのは自分自身なのだから。
また、修復歴とは別で外装にはいくつかのキズやヘコミが見受けられる。これもひとつの味。これから所有して自分色に染めていくのであれば、こういったキズを直しながら愛着を持っていくのもカーライフの楽しみ方のひとつではないだろうか。
そう、中古車というのは未完成だからこそ楽しいのだ。それこそが中古車の醍醐味と言えよう。
こちらの33GT-Rがガレスコで手に入る!
今回の33GT-Rはスポーツカーマッチングサイト「Garage Scope(ガレスコ)」に掲載されている。現オーナーと直接のやり取りができるガレスコに登録し、まずは一度メッセージを送ってみてはいかがだろう。
33GT-R Vスペックというだけで手に入りくい状況の中、緑整備センターでのメンテナンス・チューニングという付加価値のあるこの車両は、価値のある1台と言える。
車両の詳細等も確認した上で、現車確認、そして購入につなげて、憧れの33GT-Rを手にしていただきたい。
該当車輌:https://garagescope.com/carInfo.php/?t=76
スポーツカーの中古車相場は「いしてつ」に聞け!
スポーツカー専門店で15年以上勤務。仕入れ業務にも携わり実際にオークション会場に毎週足を運んだからこそ、リアルな相場観を身につけることができました。現場を知っているからこそ、お客様に的確なアドバイスを差し上げることができます。お気軽にお問い合わせください。
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